『笑いを科学する』を読んで②

こんばんは!夏休み中ですので、お盆ですが関係なく更新したいと思います!

今回も引き続き、『笑いを科学する』を読んで考えたことを書きます。

といっても、今回はコラムの1ページについてのみ取り上げますので、比較的軽い内容になるかと。

では、早速書いていきます!

コラム ギャグとユーモア

このコラムでは、筆者のギャグやユーモアにまつわる実体験が少し書かれており、最後の段落にとても大切な、ギャグとユーモアに関する考察となる1文が書かれていました。

“言葉遊び的なギャグは体制的であるが、矛盾や不合理をおかしみで表現するユーモアは体制に揺らぎをもたらす冗談といえる

“ギャグには教養はいらないが、ユーモアには教養がいる

(竹内, 2010, p. 56)

簡単な言葉にまとめると、ギャグは枠をはみ出し世に影響を与えるようなネタではなく、楽しければ深みがなくてもOK。ユーモアは枠を超えて世にインパクトをもたらすため、それにはある程度の教養が必要。

こんな感じでしょうか?具体例を考えると、よりわかりやすくなるかも知れません。

ギャガーの代表といえば、FUJIWARA原西さんやハリウッドザコシショウさんでしょうか(今日も、とあるテレビ番組で爆笑かっさらっていましたね笑)。

二人のネタはまさに、深い意味があるわけではないですが、とにかく面白いですよね!

そして、特に原西さんはそうですが、「一発芸」というジャンル・枠の中で面白いギャグをたくさんもっている感じで、とくに枠ははみ出して世に影響を与えるタイプではありません。

一方、ユーモアのある人の代表といえばチャールズ・チャップリンでしょうか。

苦しい子ども時代を過ごしながらもユーモアを高め、戦争の独裁者をいじるようなネタで世の中にインパクトを与えました。

日本のお笑いに厳しい茂木健一郎さんが必要と思っているのは、このタイプの芸人さんだと思います。つまり、ギャガーというよりもユーモアのある人です。

日本の芸人さんだと、おそらくウーマン村本さんがこのタイプでしょうか。一見過激にもみえる発言の中に、僕はユーモアを感じることが多々あります。

ギャガー<ユーモアのある人なのか?

個人的な意見としては、ギャガーよりユーモアのある人が優れているというわけではないと思っています。

ギャグはギャグでとても面白く、多くの人が求めている日本のお笑いの形だと思います。

一方、ユーモアのある芸人もとても貴重だと思います。世にインパクトを与えるタイプの芸人なので、しばしば叩かれたり孤立したりしてしまいますが、彼らのような「お笑い観」は重要です。

ギャガーは楽しくていいのですが、ユーモアのある芸人さんの声は本当に困っている人の心に響き、救いになるかもしれません

なので結論としては、ギャガーもユーモア系芸人も、日本のお笑いとしてはいいじゃん!と思います。

多様性の時代ですから、芸人さんも「小さく前ならえ(茂木さんがよく使う言葉)」をしていないで、これからもいろいろなスタイルで世の中を明るくしてもらえたらなと思います!

参考文献

竹内洋 (2010) 「ギャグとユーモア」, 木村洋二編 『笑いを科学する:ユーモア・サイエンスへの招待』新曜社, pp. 25-42.

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