M-1グランプリ2023 〜最終結果と講評〜

はじめに

もう結果は皆さんご存知ですよね!!

そうです、結成5年目の令和ロマンが見事優勝でした!!

いやあ、今年もレベルが高かった。

正直、僕が個人的に一番面白かったと思っているミルクボーイ優勝の回 (2019) と比べても、平均的なレベルは上だったかもしれません。

上位5組くらいはどこが優勝していてもおかしくはなかったように思います。

それくらい高レベルで、最高なM-1グランプリでした!!

今回の投稿では、これまで投稿してきたM-1の採点基準をもって、リアルタイムで採点した結果を載せてみようと思います!!

1本目の採点結果と講評

令和ロマン> 93/100点

結果的に優勝することになった令和ロマンがトップバッターでした!

トップバッターでの優勝は第1回大会の中川家以来とのことで、いかにこれが偉業なのかがおわかりいただけると思います。

点数は93点で、2021年大会のトップバッターであるモグライダーと同じにしたのですが、リアルタイムでの採点ということでかなり抑えた点数で93点となります。

タイミングは初期設定の18より1点減点にしましたが、もはやトップバッターということを考えると1点プラスの19点してもいいくらいでした。

簡単な講評としては、

    角でぶつかった生徒が転校生だったの設定の真相を探るネタ
    自己紹介のつかみよし
    余裕がすごい(しゃがんだり)、自分のペースでやれている
    発想が豊か
    尻すぼみ、うねりで−1点
    ボケのキャラ濃い、ツッコミも消えていない
    トップバッターのマイナスを軽減させたほどのネタ

    こんな感じでしょうか。いやあ、本当に面白かったです。

    シシガシラ> 87/100点

    オズワルド・ロングコートダディーなどの強敵を退けて敗者復活枠から上がってきたシシガシラ。

    ですが、決勝の舞台でははまらなかったという印象ですかね。

    つかみはよかったのですが、そのあとひとつ目のウケから終始爆笑がありませんでした。

    言葉の規制から「ハゲ」が漏れているという自虐ネタ
    最初のウケが弱い
    ハゲの方が面白いけど、つっこみがはまっていない
    一度もはまらなかった

    令和ロマンの後は大変でしたかね。。。

    おそらく一つハマれば点数がガラッと変わったのではないかと思います。

    さや香> 94/100点

    昨年優勝をとりこぼしたさや香。3番点といういいタイミングで登場しました!

    留学生受け入れを前にとぶというネタ
    つかみよし
    黙って引っ越すのボケ強い
    後半にかけて盛り上がっていった
    伏線回収もあった
    タイミングのぶんで令和ロマンより1点上

    力でいうと令和ロマンと同等に思えましたが、タイミングのぶんもあり令和ロマンより1点上にしました。

    力強さがすごい、声を張り上げているのによく聞こえる。流石の実力ですよね。

    結局予選ステージは1位上がりでした。

    カベポスター> 91/100点

    とても上品で静かなネタ。上手なのですが、エネルギーは足りなかったように思います。

    学校の怖い話的な話
    つかみよし
    的確なツッコミ
    最初のボケを紡いでネタができている
    熱量が少ない

    ネタはわかりやすいし、聞きやすいのですが、4分間ではピークに達することがなかったように思います。

    他の場面で見たら面白い芸人さんだと思いました。

    マユリカ> 90/100点

    審査員の評価としてはカベポスターより上になりましたが、個人的には少し下かなと思いました。

    結婚後の倦怠期のネタ
    ボケ3つ目で落とすみたいな型はわかりやすい
    ボケのキャラがはまらない
    熱量が多い、つっこみ強い
    終わり方が弱い

    つっこみの強さは面白く感じました!

    ただ、2人で見てうまいかといわれると、そこが少し残念だったように思います。

    逆にいうとネタがもう少し洗練されると、上位争いに食い込んできそうな気がします!

    ヤーレンズ> 94/100点 

    結局令和ロマンと1票差で2位となるヤーレンズですが、1本目からものすごい面白いネタを見せてくれました!

    大家さんと入居者の絡み
    つかみよし
    ボケが強いのに、両方のキャラがたっている
    テンポ良い
    ツッコミが短くて的確
    伏線回収など、展開が弱い
    小ボケの連発、ただ全て面白い
    さや香と点数は同じだが、展開などで少しさや香の方が上か

    インディアンスやノンスタばりのボケ数の多さですが、インディアンスよりツッコミとのバランスが良く、ノンスタのボケの繰り返しのネタよりも展開がある素晴らしいネタでした。

    ただ、さや香の方が雰囲気がガラッと変わったりと、バリエーションの面で少しだけ上かなという印象でした。

    真空ジェシカ> 93/100点

    3年連続で決勝まで来ている実力者。独特の世界観で面白かったです!!

    言葉やみんなの知っているもののちょっとした違いを連発するネタ
    つかみよし
    キャラが両方たっている
    ネタ・うまさはもう一歩かな
    霜降りのネタ構成と同じで新しくない
    小ボケが高尚なネタで面白いが、間を持たせてくれるとよく聞こえるのに
    点数は令和ロマンと同じだが、順位は少し下かな

    「映画館」→「びーがかん」

    「刑務所」→「ずぃーむしょ」(刑務所よりやばいやつ)と思ったらただの「税務署」

    のような言葉の小ボケを中心に、他にもみんなが知っているものを少し間違えていうようなネタでした。

    ボケが高尚で少し難しいので、理解するのに少し時間がかかったかな。もう少し間を持たせてくれると、みんなが理解でき、笑いが広がったのではないかと思います。

    また、構成が実は霜降り明星と似ていて、「ボケが一人で(動いて)ボケ続けて、ツッコミがセンスワードで突っ込む」のはそれほど新しく見えなかったのかな。

    真空ジェシカのセンスの良さが一番光るネタを用意できれば優勝もあったのかなと思います!!!

    ダンビラムーチョ> 90/100点

    全審査員が思っていたようなのですが、歌ネタの1曲目が長すぎたと思います。

    4分のネタ時間に対して、1分10秒ほど使ってしまっていましたからね。。。

    カラオケ店をやりたいという歌ネタ
    1曲目の歌のパート長い
    ツッコミが弱い、ボケは面白い

    ボケは結構キャラも強いし、いろいろなことができそうなのですが、それに対してツッコミが優しすぎるかな。。。

    どことなくオードリーの若林さんのツッコミに似ている(顔も)ように思いましたが、だとしたらもっと秀逸なワードセンスや独特の切り口が必要なように思います。

    くらげ> 89/100点

    数年前の敗者復活戦で見た時に、経験があまりないのに面白い芸人さんだと思っていたので、ようやくここまできたか!と嬉しく思っていたのですが、力を発揮しきれなかったようですね。。。

    ツッコミ?のアロハシャツの人の見た目と、淡々と固有名詞を言い続ける様子はとてもお面白かったのですが、、、それだけのネタになってしまいました。

    ワンパターン
    ミルクボーイと似たパターン
    自分のことは忘れるはずがないのに・・・

    ミルクボーイと似たパターンですが、本人が忘れるのは設定としておかしくて違和感があるんですよね(ミルクボーイはおかんが忘れているので自然)。

    また、この「思い出させようとする会話」が、実は共通点があったり、最後に繋がったりすると面白いと思いました。

    それと、ボケの人のスキルがないと、アロハシャツの人のキャラを活かせないと思いました(違う、思い出した!の二言くらいしか言っていない)。

    モグライダー> 91/100点

    満を辞して10番目に登場したモグライダー。

    結果的には、2年前に残した面白いイメージを越えられず、予選敗退となってしまいました。

    歌ネタ
    芝さんのスキルで成り立っている
    ボケが入れ替わるのは面白い
    うねりがないかな、最後だけ
    10番目は良かったが、売れちゃっているからアドバンテージにならず

    ある種、「もう一本見たいのはモグライダーか令和ロマンか」という見方を審査員はしていたのだと思いますが、その点で言うと完全に令和ロマンに軍配が上がったのだと思います。

    2年前にも見たような「歌ネタ」だったので、同じようなネタなら圧倒的に面白くなっていないと、「ああこんなもんね」となってしまうと思います。

    期待値が高かった故に点数が伸びなかったと思いました(2年前と同じくらい面白かったはずなのに)。

    個人的には優勝を期待していたので残念でした。。。

    2本目の採点結果と講評

    M-1のルール上、1本目の点数は持ち越されないので、2本目の出来で優勝が決まります。

    1本目の審査員の評価では、1位…さや香、2位…ヤーレンズ、3位…令和ロマンとなっていました。

    2本目のネタ順は順当に行けば3位からになりますが…やはり令和ロマン→ヤーレンズ→さや香となりました。

    僕個人の採点基準についていえば、「タイミング」はもはや差がない(特段売れていない人もいない、連続でネタ披露の人もいない、最初も最後もどっちがいいとも言えない)と判断し、全員19点に変更しました。

    令和ロマン> 98/100点

    個人的には、2019年のミルクボーイの1本目に匹敵するほどの面白さでした。

    そして、圧倒的な力だと思いました。

    ドラマでありそうなシーンをやってみるネタ
    3蜜回避のつかみ強い
    ツッコミが的確でキャラもいい(1本目より)
    ボケが全部ハマっている
    後半にかけてどんどん面白くなっている
    強さも満点でもいいくらいのネタ

    ネタのスタイルは霜降りと同じでボケが一人でボケ続けて、ツッコミが端からつっこむスタイルでしたが、演技力や言葉の秀逸さがあったのでもはや彼らのスタイルにさえ見えました。

    泣くほど笑いました。とにかく面白かった。

    ヤーレンズ> 96/100点

    令和ロマンがいなければ、ぶっちぎりの1位でもおかしくないくらいの実力者だと思いました。

    ラーメン屋のネタ
    漫才コントだけど、しゃべくり漫才的
    店名など伏線回収もある
    つっこみがとてもうまい
    テンポいい
    すごい上手!

    1本目と似たスタイルなのに、全然飽きることがない。

    きっと他にも強いネタが何本もあるような気がしますので、来年は確実に優勝が狙えるんじゃないでしょうか。

    さや香> 95/100点

    最終決戦の票は一つも集まりませんでしたが、僕個人的には新しいスタイルを追求する姿勢に感服でした。

    ただ、その姿勢で点数を引き上げましたが、実際ヤーレンズとの差は大きかったように思います。

    奇抜な発想のネタ(見せ算)
    新山の独壇場
    正統派を外したのは挑戦的で良かった
    けど、ヤーレンズより1点低い

    「タイミング」としては、もう実力が知られてしまっているので、今後どんどん厳しくなっていくと思います。

    ただこの新しいスタイルをもっと突き詰めていければ、悲願の優勝もあるかと思います。

    実力のある人にはタイトルを取って欲しいので、是非頑張って欲しいです。。。

    まとめ

    平均レベルで言えば、今大会は歴代1位といっても過言ではないと思います。

    優勝者争いも、あれだけ素晴らしかった令和ロマンとヤーレンズは接戦でしたし、真空ジェシカのレベルでも決勝にさえ行けなかったわけですから、上位5組くらいは本当に優勝していてもおかしくないくらいハイレベルでした。

    また、自分で採点基準を考えてリアルタイム採点に臨んだ初めての大会でしたが、大変だけどとても面白かったです!

    点数だけでは割り切れないものもあるのですが、ある程度正確に評価できたように思いました。

    来年に向けてまた、笑いやお笑い芸人さんについてもっと勉強して、さらにいい採点基準を皆さんに提供できたらと思います!

    コメント

    1. ロマン非公 より:

      令和ロマンのファンです!
      こういう個人の総評おもしろいです!
      また今年もM1感想お願いします!

      • コメントありがとうございます!
        令和ロマンのファンの方ということで…昨年のM1は大変おめでとうございました!!
        トップバッターからの優勝は圧巻でしたよね。私も令和ロマンのインパクトにやられてしまいました笑
        これからもよろしくお願いします^ ^

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