ウエストランドがM1で優勝できた理由

今回の投稿では、M1で優勝したウエストランドについて書きたいと思います!

現M1チャンピオンのウエストランド。なぜ優勝できたのか、僕なりの視点で分析していきます。

こんなことしたら井口さんに、「お笑いのことなんもわかってねえ素人が偉そうに分析している」なんて叩かれそうですが笑 でもいいことしか書いていないから大丈夫かな!

さや香の方が良かった…なんて声もあるようですあ、ウエストランドはやはり優勝するに値する凄さがあったと思います。

僕が思う優勝できた理由は、以下の三つです。

圧倒的熱意

これは完全に井口さんですが笑、話している時の熱意がものすごいと思います。

話している内容以前に、あの何かを伝えたいという熱意が見ている人の心を突き動かしたのではないでしょうか。

ナイツ塙さんは、本の中で「M1では怒りのような強い感情が必要。強い感情は伝わりやすいから」といったことを書いていました。まさに井口さんの怒りが見ている人に届いていましたよね!

また、塙さんは本の中で、何か好きなものを熱く語りまくるとそれはボケになるとも書いていました。井口さんはむしろ「嫌いな」ものを語っていましたが、熱く語りすぎてそれがボケに見えるという状態はあったように思います。

本当に嫌いなものについては語りたくもないはずなので、なんなら少し愛があるようにも見えて、それが見ている人をドン引きさせず、笑わせることにつながったのだと思います(^^)

共感性

友近さんは、「笑いには共感が必要」ということを言っていました。

みなさんも、誰かのネタを見ながら「うんうん、わかるわかる」と、くすくす笑えた経験があるのではないでしょうか?

M1のウエストランドのネタは、まさに共感をよんだと思います。

YouTuberなど、今流行りのものや当たり前に受け入れられているものをグサグサと刺していく様子は、「普段心のどこかで思っているけど言ってなかったこと」を代弁してくれているような気がして、爽快感があったのではないでしょうか

もっといえば、自分は間違ってなかったんだと、自己肯定感が少し上がったように感じた人もいるかもしれません。

また、忘れてはならないのは、河本さんへの同情ともいえるような共感です。

井口さんのように、あらゆるものを大声でぶった斬っていく人が隣にいる状態を想像してみてください。おそらく多くの人が、河本さんのように少し引いた感じになり、「まあまあ」となるのではないでしょうか?

なんとなく大変そうな河本さんにも、無意識のうちに僕たちは共感していたと思います。

このような共感性の高さが、ウエストランドのネタをただの悪口にさせず、漫才という芸にさせてくれたのだと思います。

ゲームチェンジャー

ゲームチェンジャーとは、簡単に言えば「時代の流れを変える人/もの」のことをいいます。

たとえばバスケ界でいえば、NBAのステフィン・カリーがまさにゲームチェンジャーで、バスケットの常識を変えてしまいました。野球でいえば大谷翔平さんもゲームチェンジャーになり得るかもしれません。

要は、これまでの流れを変えてしまうほどのインパクトのある人/ものをゲームチェンジャーといいます。

ウエストランドはまさにお笑い界のゲームチェンジャーになり得る存在として認められたからこそ、優勝できたのだと思います。

私が記憶している限りでは、2019年のM1で3位になったぺこぱさん以降、「誰も傷つけない笑い」が世の中の常識になっていきました。

世の中のマイノリティへの考え方の変化や、コンプラの意識の変化にマッチしたのだと思います。ただその一方で、物足りなさや、お笑いとしての機能不全を感じていた人もいたのではないかと思います。

そういった意味で、ウエストランドの優勝が決まったあとに松本人志さんがいったことが興味深いです。

こんなちょっと窮屈な時代なんですけど、キャラクターとテクニックさえあれば、こんな毒舌漫才もまだまだ受け入れられるというすごい夢を感じましたよね。

M1の審査員の方々は、目の前のお笑いをただ面白い/面白くないで見ているのではなく、もっと広い視野で「笑い」を考えている方々だと思います

そういう意味では、時代の流れを見たときに、ウエストランドはメインストリームに対抗しうる(温故知新的な意味での)「新しさ」があったからこそ、受け入れられて期待されたのだと思います。

以上が僕なりに考える、「ウエストランドがM1を優勝できた理由」だと思います。

もっといろいろな芸人さんや個々のネタの面白いところを見つけて、世の中に広めていけるように頑張りたいと思います:)

参考文献

塙宣之 (2019). 『言い訳: 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』集英社新書.

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